CD Disc 1
01. Risco Connection - Ain,t No Stopping Us Now
02. Loose Joints - Is It All Over My Face
03. Patti Labelle - The Spirits In It
04. The Winners - Get Ready For The Future
05. Dexter Wansel - Life On Mars
06. Crown Heights Affair - Say A Little Prayer For Two
07. T.W.Funkmasters - Love Money
08. Man Friday - Love Honey, Love Heartache
09. Ednah Holt - Serious,Sirius Space Party
CD Disc 2
01. Resonance - Yellow Train
02. Fingers Inc. -Mystery Of Love
03. Ten City - Devotion
04. Karma - high Priestess
05. Manu Dibango - Soul Makossa
06. War - City Country City
07. Ashford & Simpson - Stay Free
08. Sun Palace - Rude Movements
09. Brian Biggs - Aeo

CD Disc 1
01. Geraldine Hunt - Can't Fake The Feeling
02. Demis Roussos - L.O.V.E. Got A Hold On Me
03. D Train - Keep On (Vocal)
04. Jah Wobble, Jaki Liebezeit and Holger Czukay - How Much Are They?
05. Barrabas - Woman
06. Sandee - Notice Me
07. Johnny Hammond - Los Conquistadores Chocolates
08. Tamiko Jones - Can't Live Without Your Love
09. Eddie Kendrick - Girl You Need A Change Of Mind
CD Disc 2
01. M.A.W. - The Nervous Track (Ballsy mix)
02. Soulboy - Harmonica Track
03. Salsoul Orchestra - 212 North
04. Willie Colon - Set Fire to Me (Latin Jazzbo Version)
05. Arthur Russell - Go Bang Original LP version
06. Joe Gibbs - Chapter Three
07. Holy Ghost - Walk On Air (Sun & Moon mix)
08. Steve Miller Band - Macho City
09. The Orb - Little Fluffy Clouds
10. Dorothy Morrison - Rain





History of The Loft - Page 1

第一回目の今回は、NYCのInvitation Only Club、The Loft(以下Loft)とDavid Mancusoについてです。まずこの特集を始める前に、少しこの特集ページについて少し触れておこうと思います。ここでは、このように毎回トピックを決めてまとめていき、ゆくゆくはクラブ文化の歴史についてのアーカイブ的な物(MetaVibeがやっているような物の突っ込んだ版)になれば、と考えています。


What's The Loft?

NYCの伝説的クラブであるLoftは、DJ兼オーガナイザーのDavid Mancusoによって、1968年頃からのさまざまな試みの結果として形成されていったクラブで、「Larry Levanなど、ハウス界に伝説として君臨しているDJたちに、もっとも強い影響を与えたクラブ」として、今も語り継がれています。Davidの選曲に対する考え・姿勢などもLarry LevanなどのDJに強い影響を与えており、Larryは「Loftでは、スローなトラックで、たくさんの人が涙を流しているのを見ている」と、またジョークラウゼルやデビットモラリスなども「Paradise GarageよりもこのLoftの方が好きだった」と語っています。
一方でDavidは、1975年に世界初のレコードプールを開設した人物としても知られています。しかしながら、そのレコードプールの商業化を嫌い、同時にミュージックプールという「純粋に音楽を聴く団体」という、一種の「良い音楽を聴く勉強会」のような組織を形成しています。


History of The Loft

Davidがハウスパーティーを始めるにあたってのエピソードは、彼が孤児院で過ごした幼少時代にまでさかのぼります。その頃に見た、一つのテーブルを子供達が囲んでパーティーをしている写真(後にLoftのフライヤーで使われ有名になった)からインスピレーションを受け、ハウスパーティーの構想を思いついたようです。1960年代頃からDavidは、部屋の家賃を払う目的のためにホームパーティーを初め、それ以降さまざまなパーティーの形を模索し実験していった結果、1970年の "Love Save The Day" party の成功により、その原型とも言えるWeekly Partyを始めました。nuphonic recordsからリリースされた"David Mancuso presents The Loft" のライナーノーツの中で語るように、このWeekly Partyで「商業性を一切剥ぎ取った、どのジャンルにも属さない、純粋なハウスパーティーの形成」という基本コンセプトを実現させていきます。Loftの基本スタイルは、インビテーションオンリーのプライベートパーティー。食べ物や飲み物の持ち込みは自由、フリーのオーガニックフードのサービス、アドミッションは初めに払うというシステムが取られ、メンバーシップのカードは年4回郵送されました。これを所持していない人は、メンバーとの同伴以外では入場する事が出来ないシステムが取られていました。1965年から647 Broadwayにあった昔の工場を使って開催されていたDavidのパーティーは、1974年まで続きました(正式にLoftとしてのパーティーは1970年から)。この第一期の閉鎖理由は、建設省の建物検査の対象になったため、言われています。

1975年、Davidはさらなるハウスパーティーの理想郷を求めて、99 Prince Streetに場所を移します。途中約17ヶ月の改装期間があったものの、1978年にはパーティーを再び再開しました。この第二期の間にDavidはRecord Poolと言う組織を形成し、当時数を増やしつつあったDJ達をサポートする拠点を作ることにも力を注ぎます。彼はこのRecord Poolで、各レコード会社からプロモーション盤を集め、会費を払って登録したメンバー達に配り、レコード会社とDJを共に支える場所として発展させていきました。この「誰もが永遠に続くと思っていた」理想的な第二期も、1984年にビルの売却という理由で、突然の閉鎖を余儀なくされます。

その後Loftは場所をEast Villageのエリアに移し、初めは240 3rd. St.を会場として1984年から1995年の11年間を過ごします。しかしこのころのEast Villageは治安も悪く、敢えてLoftに行くという人が増えず、また今までのメンバーも徐々に減り始めていってしまいます。その後1995年から1996年の2年間を81A Avenue Aで、1996年から1998年の約3年を225 Avenue Bを会場として開催していましたが、1998年以降、David自身のAvenue Cへの引っ越しと共にパーティーを閉鎖しています。ちなみに、このEast Villageの中のAvenue A〜Cの一帯は、奥に行くほどに(Cが奥)危険になると言われています。今年の初め(2001年1月)にDavidに直接会った時には「再びパーティーを始めるためにいろいろ準備をしていて、もうすぐのところまで来ている」と話していました。ぜひ再開してもらいたいものです。


Sound Is a Perfect Things

Loftを訪れた誰もが話すのは、そのサウンドのすばらしさです。実際「何回も聞いているはずのレコードが、ロフトで聞くと全く違って聞こえる」と言われるまでのサウンドシステムを誇るLoftでは、音に対する考えが普通のクラブとはかなり違っています。Loftでは基本的な内装はミラーボールと風船という極めてシンプルな物になっているように、ファッション性のない音楽中心の空間を作り出すための考慮があらゆる所になされています。Loftの全ての物の中心、サウンドとサウンドシステムにはDavidの音楽に対する哲学があり、これはサウンドエンジニアのAlex Rosnerの助けを得て完成されたものです。「音はなるべく生の音に近づけるという」考えのもと、音を強調するようなEQやミキサーなどは使わず、純粋に音楽を聴く空間をクリエイトしています。アンプにはMark Levinson Amplifiersを、スピーカーにはPaul KlippschがデザインしたKlippschorn Speakersを使用していて、低音を高めるために壁のそばに置いて反響音を利用して強調させています。ターンテーブルにはMitchell Cotterを、レコード針には日本のKoetsuの針を使用しています。もちろんこの針では、バックキューのような従来のDJのテクニックのような物は一切不可能です。またメーカーは解らないのですが、トゥイーターの存在も大きく、東西南北四方に置いてあるスピーカーの上に置かれた少し大きめのトゥイーターが、Loftのサウンドシステムを支えています。

NYCのDJ、Adam Scottが話してくれたLoftの風景はというと、フロアーで曲がかかっている間にダンサーが踊っている一方で、ソファーに座って純粋に音楽を聴いている人たちがいて、一曲の終わりごとに会場内から拍手が起こる、という感じだったそうです。


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