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「攻殻機動隊」や「スカイ・クロラ」などのアニメの監督、押井守の映画監督評論本「勝つために戦え!〈監督篇〉 / 押井守」を読む。

ある意味押井守の映画論本とも言える内容でそれぞれの監督の「勝ち負け(勝敗論)」の判断を通してみる押井守映画論とも言える内容。

これが面白いのなんのって、もうハチャメチャ。痛快に斬るところはバッサリ斬り倒し賞賛するところはしっかり賞賛する。同業者の斬り方なんて容赦なくてもうびっくりするぐらいすごい。

毎回色々な監督にスポットを当てていき、宮崎駿、手塚治虫、タルコフスキー、ゴダール、ビートたけし、ヒッチコックなどのそれぞれの勝敗論を解説してそこの中に押井守の映画論を語ると言った感じで進む。


押井守の勝敗論は決して「売れる売れない」だけでの勝敗ではなく、それは同業者からの視点での論評でありそんじょそこらの映画論なんかでは味わえないスリル感がなんとも言えない。

個人的にはゴダールとタルコフスキー論が面白く、読んだことによって見方が変わった。

タルコフスキーは統率してそこに服従しろというのが強く、そんな常に自分が正しいと思い続けているような監督とは「つきあいたいとは金輪際思わないよ」と一括。かなり笑った。

巻末に掲載されている鈴木敏夫(スタジオジブリプロデューサー)との対談は一読の価値あり。だってもう完全に大人の口喧嘩を展開していて本当に笑えるから。

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