読んでいて痛快な映画評論娯楽! : Tamafle Book 「ザ・シネマハスラー」 / 宇多丸
07/29
普段はあまり読まない映画関連の本ですが、押井守氏の本についで「Tamafle Book 『ザ・シネマハスラー』 / 宇多丸」を読む。
最近は(特に邦画)はテレビなどのタイアップ(メディアミックス)なんかでたくさんの資本が動いている関係上か、しっかりとした映画批評をしているようなものに滅多に出会わなくなっている。
そんな中、色々な利害関連を抜きにしてしっかりとした批評を展開しているライムスターのMC、宇多丸氏のスタンスや批評の内容は一般に言われる映画評論家に爪の垢を煎じて飲ませたい位な内容。
内容はただ単に批判するだけではなくうまい表現を使ってただ単につまらないと言うようにはしていない。こんなところがそんじょそこらの評論家とは違う。
Hip Hopのある意味言葉遊びを常にしている著者の事なのでこういった活字になって映画について色々言っている内容もその延長線上にあるようなスリル感がある。
百人集まれば百人の考えがあるように、こういった批評について同意できたり出来なかったりは当たり前ではある。それを踏まえてどんなところに不満を持ったかなど読んでいくのは新しい発見があって面白い。
面白くない映画もどこが面白く無いかを書いているのがまさに真骨頂でそこのダメさ加減の表現の仕方にエンターテイメント性がある。
ちなみにこの本は宇多丸氏のラジオ番組、「ウィークエンド・シャッフル」の一コーナーの文庫版で、番組は毎週放送されています。
評論物好きな人には本当にオススメな本。
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